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残しておきたい言葉⑨池田晶子

 生きている不思議、愛とは、宗教とは、人生とは…。
 哲学者の池田晶子さんの珠玉の言葉

「暮らしの哲学」より

自分であり自分でない体

・とくに現代人は、体は「自分」もしくは自分の「もの」で、自分の意志でどうこうできるものだと思っています。
・いや何よりも驚くべきことは、なんと、体は自分が作ったものではないということだ。自分が作ったものではないものが、自分の意志を超えているのは、当たり前のことなのだ。
・自分が作ったのではない、では誰が作ったのかといえば、言うまでもなく「自然」です。自然は人間の意志を、どうこうしようと賢しらな意図を、完全に超えている。なるほど肉体を自分だと思うのは、ある意味では間違っていない。しかし、その自分であるところの肉体は自然だ、自然は自分を越えている、ゆえに自分は自分であり自分でないという不思議の構造に気がつくと、これはこれでまた広い所へ出られます。

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「人生のほんとう」より

自分の意志では生きていない

 つまり、自分が生きているということ自体が、すでに自分の意志ではない。自分の意志を超えている、超越的な出来事だということに気がつくのです。自分が今ここにいること自体が超越的な出来事だと気がつけば、超越的なものは自分がいることそのものなのだから、自分の外のどこかに超越的な神を立てる理由はなくなりますね。

「信じる」から「気づく」へ

 超越的なものは内在している。内在するというよりも、正確にはこのこと、この事態そのものが超越的と言ってもよいし、超越的でないと言ってもよいし、超越的内在、要するに何だかわからない。その何ものかがこうであるわけです。人生という、われわれが今ここに生きてあるというこのこと自体が、恐るべき絶対的出来事だということに、「あっ」と気がつく。そのことに気づかせる一種の仕組みなのでしょうね。
 それに気がついてしまうと、自分というのはイコール絶対的存在だと気がつくわけです。これに気がついてしまったら、もう神様などは要りませんね。べつにいてもいいですけど(笑) 本当を言うとどちらでもいいのですけど、そのような、非常に面白い物事の気づき方、気づかせ方をする禅というものは、その意味で無神論と言って良いのだと思います。あるいは、宗教を超えた超宗教と言ってもいいのかな、超越的なものを拝むという部分は決してないわけですから。

心理的落とし穴

 普通「孤独」と言うと、社会対個人の構図の中で考えられていて、「社会から疎外された個人の孤独」という文脈で言われますけれども、これもまったくの筋違い、間違った構図にはまっていますね。そういう意味での個人の孤独というのは虚構で、これもまあ作りごとです。一種の心理的落とし穴のようなものがあるのでしょう。そういう所にはまっていたいという人も、けっこういるようです。でも、宇宙大の孤独という零地点、何物でもない零ポイントを、必ず一度は通過しなければ、こういった嘘っぱちは見抜けないわけです。そういう所を通過するからこそ、社会共同体とまで言わなくても、通常の人間関係、親子、恋人、夫婦とか、そういった人間関係の嘘も見抜くことができるようになります。

愛と孤独

 「零地点の孤独」というものを知っていれば、通常の孤独によって求められる友人や恋人、一種の寂しさから求められる、そういう所有欲のようなものの嘘というのも、よく見えてきます。そういう嘘の場合でも、「愛」という言葉を使ったりするのでしょうが、それはたぶん本当の愛ではない。おそらく、自分が誰でもないという零地点にのみ、本当の愛というものは発生するのだと思います。
 
 愛とは、なにがしか対象があって発生するものだと人は思っているようですが、そうではなくて、それは自分の側の状態なのではないか。「愛を失う」というような言い方をしますが、失われるようなものはたぶん愛ではない。自分がその状態であれば、なくなるはずはないのですから。それをもうちょっと論理的に言ってみると、「自分は誰でもない」、それを裏返して言うと「誰でもある」、つまり「すべての人が私である」というような境地なのでしょう。お釈迦様なんかが達せられた境地というのは、そういうものなのかな、と。そういう場合にだけ、「愛」という言葉を使っても嘘ではないのかなと私は思います。わかりませんけどね。だから愛と孤独は、実は相反するものではなくて、同じ物なんでしょう、同じその状態のことなんでしょうね。

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はじめてのこねないパン

 アメリカのニューヨークタイムズ等で話題になった「こねないパン」の指南書。

 ホームベーカリーがなくても、手でこねなくても、失敗しない!ボウルに順番通り材料を入れ、ゴムべらで混ぜるだけ!
 一次発酵まで作り冷蔵庫に入れておけば、焼きたい時に焼けて、時間調整も可能。
 他のやり方で失敗続きだったのに、この本の通りに作って失敗しなかったので実証?済み(笑)。


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この本を見て、作ってみた

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theme : 料理の本
genre : 本・雑誌

バムとケロのさむいあさ

 おおらかで心優しい犬のバムと、やりたい放題がかわいいカエルのケロちゃんを描いた「バムとケロ」シリーズの第3弾。

  バムとケロ、アヒルのかいちゃんのお話ですが、ページの隅に書きこまれている謎のキャラクターを発見したら、面白さ倍増!何度読んでも、「こんなところにこんなものが!」と新しい発見があり、最後に楽しいオチも。ケロのいたずらをおおらかに受け止めるバムのような親になれたらいいなぁ。


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theme : 絵本
genre : 本・雑誌

はじめてであうすうがくの絵本1

 生活の中の数学に気づき、自分の力で解く喜びを知る絵本。

 なかまはずれはどれ?のような話から、パズル、並び順、モノの比べ方など、1ページずつ解説しながら、自分の力で考えられるようになっていて、読後、本から離れても続けて学べます。巻末には、本文の背景や数学的な意味についての説明も。数学の概念や論理的思考に触れる絵本。



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theme : 絵本
genre : 本・雑誌

プロフィール

きなこ

Author:きなこ
広島県在住。卯年の魚座。0型。生まれはポルノグラフィティと同じ。窓から海が見える家で育ったので海が好き。2014年に故郷の近くに転居。2006年3月9日ブログ開始。

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